なぜ緊張やあがり症対策に深呼吸や呼吸法が効果的なのでしょうか?

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あがり症について色々と情報収集していると、どこへ行っても深呼吸や呼吸法の重要性が述べられています。なぜ緊張やあがり症対策に深呼吸や呼吸法が効果的なのでしょうか?




あがり症の身体的特徴である呼吸、心拍、体温のうち、唯一自分でコントロールできるからこそ、呼吸は非常に効果的なリラックス方法をとなります。





緊張・ドキドキ・あがり症は簡単に治せる
(上木博著、アーク書院)P.32より


 緊張している時は、自律神経のうち交感神経が過激になっているので、副交感神経を優位にすれば、リラックスした状態になれることになります。

 呼吸、心拍、体温のうち、心拍や体温などの変化は自分では止められませんが、唯一、自分でコントロールできるのが呼吸です。ですから、緊張・あがり状態になったら深呼吸しましょう。本番直前の深呼吸は、簡単にできて効果絶大、極めて理にかなったリラックス法なのです。


目の前にたくさんの見知らぬ聴衆がいる

社内の怖い上司や気になる異性と話す

 あがり症の方は実際にこんな状況に直面する、あるいはそのことを想像するだけで、呼吸が速くなったり、心拍数が増します。

 こういう状況に直面すると、人間は無意識のうちに身体を平常状態に戻そうとつとめます。平常状態に戻すエネルギーを得るために酸素を取り込もうと呼吸が激しくなる。エネルギーを身体中の筋肉に送り込むために心拍数が増加する。体温上昇を抑えようと発汗が促されるなど、強い緊張や不安が身体的な特徴となってあらわれます。まさに「ドキドキする」、「ハァハァする」、「汗ダクになる」という状態です。

 こんな時、本書でも紹介されているとおり、ドキドキしている心拍や汗ダクになっている体温を自分自身の力でコントロールすることはできません。速く激しい鼓動はあなたが緩めようと思っても操作できませんし、体温も同様です。ただ、これらの身体的な変化のなかで、呼吸だけは唯一自分でコントロールする(変化させる)ことができます。

 別のよくあるご質問で、緊張をやわらげ、リラックスを促すような呼吸法として、丹田という、おヘソから数センチ下の下腹部あたりを意識しながら、息を吐き出したり吸い込んだりする「丹田呼吸法」について紹介したことがあります。

 また、プレッシャーを感じて気持ちの高ぶり、筋肉硬直を感じる場合やミスなどによって相手や自分に怒りを感じる場合に効果的な“心を鎮める呼吸法”というのも紹介したことがあります。

 唯一、自分でコントロールできるからこそ、緊張やあがり状態になった時に呼吸は非常に効果的なリラックス方法をとなるのです。