丹田呼吸法があがり症に効果的だと聞きました。教えて下さい。

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あがり症について調べており、丹田呼吸法が効果的だと伺いました。丹田呼吸法について詳しく教えてください。



緊張をやわらげ、リラックスを促す呼吸法です。


「緊張」から自分を救う本 アガリ症を逆手にとる方法
(松本桂樹著、大和書房)P.174より


 緊張をやわらげ、リラックスを促すような呼吸法はいろいろ知られていますが、ここではその一つとして「丹田呼吸法」を紹介します。

 丹田というのは、おヘソから数センチ下の下腹部あたりのことを指します。このエリアを意識しながら、丹田で息を吐き出したり吸い込んだりするような気持ちで行なうのが、丹田呼吸法です。(中略)

 ①姿勢は、立ったままでも座ってでもどちらでもいいので、なるべくラクなきもちで目を軽くつぶります。

 ②両手を軽く下腹部(丹田)に当てます。手のひらの真ん中で、おヘソの数センチ下をフワッと押さえるような感じです。

 ③口からゆっくりと息を吐きます。口をとがらせて、両手を当てた丹田のあたりから、空気を全部押し出すような気持ちで、細く、長く、吐き出していきます。

 ④できるだけ吐き出したら、今度は鼻から息を吸います。吸った息を丹田にため込んでふくらませるようなイメージで、できるだけゆっくりと吸い込みます。

 ⑤③と④を、なるべくゆっくり、ゆったりと繰り返します。


 丹田とは、本書でも紹介されているとおり、“おヘソから数センチ下の下腹部あたり”のこと。中国で昔から不老長寿の薬に「丹薬」というものがあり、「丹薬を栽培する田畑」というのが語源になっています。漢方医学では、ここに意識を集中して力を集めれば、健康を保ち勇気がわいてくるといわれています。

 私たちはふだん、息を吸うときに胸を膨らませる“胸式呼吸(きょうしきこきゅう)”をしています。一方で、丹田呼吸法を用いる場合、お腹が膨らむ“腹式呼吸(ふくしきこきゅう)”になります。緊張をやわらげ、リラックスを促すような呼吸法はいろいろ知られていますが丹田呼吸法はその代表です。

 本書で紹介されているステップで呼吸法からリラックスすることや、緊張を緩和することにつながります。はじめのうちはなかなか上手くいかなくても、繰り返しためしてみることで徐々に上手くなって、その効力を実感できるはずです。

 緊張しがちな本番直前のタイミングなど、一人になれる空間があればいつでもどこでも実践できるため、非常に有用です。

 別のよくあるご質問で紹介したあがり症に効くストレッチと併用してみてもよいかもしれません。