あがり症などの社会不安にハーブや薬草が効果的だと聞きました。

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あがり症をはじめとする社会不安や社会恐怖(社会不安障害)にハーブや薬草が効果的だと聞きました。これは本当でしょうか?詳しく教えて下さい。




ヨーロッパでは精神疾患の治療に際して、いくつかのハーブ類が現代医学の薬の数倍も医者から処方されています。




緊張・ドキドキ・あがり症は簡単に治せる
(上木博著、アーク書院)P.41より


 今、注目されているのが、天然・自然の薬効成分を用いての治療法です。薬草などを用いた治療法は、代替療法と呼ばれ欧米など医療先進国でも積極的に治療現場に導入されています。

 2001年にドイツのベルリンで開催された、精神科の国際学会では「ハーブ(薬草)による心の病気の治療」という研究発表が注目されました。

 これは、さまざまなハーブが、精神疾患の治療に有効だというものでした。実際、ドイツでは精神疾患の治療に際して、いくつかのハーブ類が現代医学の薬の数倍も医者から処方されているのです。

 そもそも現代医学で処方されている薬には、植物など自然界から抽出されているものがたくさんあります。

 例えばジギタリスという植物の葉は強心剤として用いられていますし、モルヒネはケシから採れたものです。ペニシリンもカビから発見されたことは有名です。このように大切な薬は、元をたどれば自然界からの贈り物ということができるのです。

 精神科領域では、うつ病にはセント・ジョーンズ・ワート、不眠症にはセイヨウカノコソウ(バレリアン)、ボケにはイチョウ、カワ、神経性の下痢にはペパーミントなどが効能の立証されている代表的なハーブです。

 その他にも、精神疾患に有効なハーブはいくつもあります。


 あがり症をはじめとする社会不安や社会恐怖(社会不安障害)の治療法としては、薬を用いて治療する「薬物療法(心理療法)」と薬物を用いず心理的に利用する「精神療法」の大きく分けて2つの治療法があります。

 別のよくあるご質問で、薬物療法と心理療法を「どちらがより優れているか」と対立させるのではなく、双方の特徴をよく知った上で併用することこそが、もっとも高い効果をもたらすやり方になる、という話を紹介したことがありますが、

 これらは緊張やあがり症に対する一般的な治療法、いわゆる現代医学的なアプローチです。ただ、現代医学で処方される薬物は当然ですが副作用の危険性もはらんでいます。

 そこ、今、注目されているのが本書で紹介されている天然・自然の薬効成分を用いての治療法です。薬草などを用いた治療法は、代替療法と呼ばれ欧米など医療先進国でも積極的に治療現場に導入されています。

 本書によれば、これらの植物の中には、一つの薬効成分(薬用成分とも厚生労働省によってその効果が認められ認可された成分)だけでなく、いくつもの薬効成分が含まれているといいます。また、薬効成分の中には、科学的に合成不可能な成分や未知の成分も含まれていることが充分考えられ、これらの成分が総合的に作用するので、病気や書状が改善するものと考えられています。

 科学的に解明されているのは、自然界のほんの一部にしかすぎません。古代エジプトではイチジク・ブドウと合せてヤグルマギクやケシの仲間が栽培された薬草園があり、また、ヨーロッパ中世を襲ったペスト(黒死病)の蔓延を救ったのもハーブの知識とされるなど、古代から人間は植物の神秘的な能力を用いて病気を癒してきました。

 プラスチックやビニールと違い、人間も自然界の動物の一形態であり、一構成員です。こうと考えれば、ハーブなどの自然界のものを体内に採り入れて治療することはたいへん理にかなっているともいえます。