緊張しやすい人に長所や得意なものはないのでしょうか?

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緊張しやすい人に長所や得意なものはないのでしょうか?

緊張しやすい(人より緊張が強い)人にも長所や持ち味がたくさんあります。持ち味を意識的に活用することができれば、さまざまなビジネス場面でも役立たせることができます。





「緊張」から自分を救う本 アガリ症を逆手にとる方法
(松本桂樹著、大和書房)P.69より


 相手のニーズをとらえるのが得意

 緊張が強い人は、いつも自分より相手のことを考え、周りの人をよく見ています。「私は人の顔色をうかがってばかりいる」などとネガティブに考える人もいるようですが、それはつまり、人に対する観察眼や、感受性、想像力が豊かだということです。だからこそ、きめの細かい気配りもできるのです。

 相手の状況やニーズをとらえるのがうまいとも言えます。これはもちろん、あなたの周りの人間関係にとって、とてもプラスに作用しているはずです。


 別のよくあるご質問のなかで、内気な人は実はたくさんの長所を持っており、内気だからといって、自己嫌悪に陥る必要はまったくない、という話を紹介したことがあります。

 例えば、職場における内気な人は、仕事を丁寧に最後までやり遂げようとする人が多く、上司から厚い信頼を受けることも少なくない。また、他の人が嫌がる仕事を進んで引き受けたり、一生懸命に手助けしてあげたりするので、みんなから「よく気が利くね」と感心されやすい。

 また、生活全般においても、内気な人は他人から好感をもたれることが多く、控えめで、親切で、むやみにでしゃばったり自己主張したりしないで、周りから「いい人」と思われやすいという長所があります。

 これら内気な人と同様に緊張しやすい(人より緊張が強い)人にも長所がたくさんあります。本書で紹介されているような持ち味を意識的に活用することができれば、さまざまなビジネス場面でもそれらを高く活かせる見込みがあります。

 たとえば、あなたが接客業やサービス業(という側面を含む場合でも可)の業種・業界で働いている場合を想像してください。これは営業やセールスの仕事でもそうですが、相手のニーズを的確にとらえることができるあなたは業務上ですばらしく重要な存在になるといえます。

 これは本人はあまり意識していなくても、同じ情報を受け取っている同僚と話をすると意外にも自分自身があらゆる情報や顧客のニーズをとらえていることがわかります。同じ営業に同席した二人がいた場合でも、緊張しやすい人ほど、顧客の特性やクセを見抜き、細やかなニーズまで汲み取ることができるといいます。