小さい頃に褒められ過ぎたこととあがり症は関係ありますか? |
専門家によって、幼少期の過度な賞賛とあがり症との関連性が
指摘されています。
対人的コミュニケーションとしての対人恐怖:共同体と怒り P.270より 1970年頃には西園(1970)三好(1970) らによって、自己愛との関連が論じられた。西国は、対人恐怖症者は幼少期に過度な賞賛を得ていたために自己愛傾向段階に固着してしまい、常に周囲からの賞賛を引き出せるような厳しすぎる(誇大な)自我理想を抱いていることを指摘した。 |
自己愛とはナルシシズムのこと。ナルシシズムは精神分析の用語であり、一般的に「自分自身を性愛の対象とすること」をいいます。
あがり症(対人恐怖症)になってしまう方の中には、幼少期に過度な賞賛を得る。つまり、小さい頃に褒められ過ぎたことが結果として「自分はいつでも周りの人々から褒められる人」という実際以上に大げさな自我理想(※注)を持つことにつながる。
そして、この過度な自我理想があがり症(対人恐怖症)につながってしまうとする説があります。もちろん、個人差はありますが「小さい頃に褒められ過ぎたこと」と「あがり症」は関連性があることが専門家によって指摘されています。
(※注:自我理想とは「自分はどんな仕事が好きで、将来、何になりたいか」という、自我が理想として掲げている自己の姿のこと)