自分以外の他人が怖くなってしまうのが対人恐怖症なのですか?

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自分以外の他人が怖くなってしまうのが対人恐怖症なのですか?

厳密に言えば、ただ他人が怖いのではなく、他人に対して“自分がどのように受けとられるか”が怖いのが対人恐怖の特徴です。



森田療法(岩井寛著、講談社現代新書) P.98より

 対人恐怖というと、他人が怖いという印象を与えるが、その多くは他人が怖いのではなく、他人に対して“自分がどのように受けとられるか”が怖いのである。(中略)

 自分の目つきが他人にどう見られるか、自分の赤面が他人にどう映るか、自分の表情を他人が何と見るか、が怖いのであり、人によっては、自分の笑顔が人に不快を与えるといって悩む者もある。これらはいずれも自意識過剰であるがために起こってくる症状である。


 対人恐怖という名前から、他人に対して恐怖心を抱く、あるいは、ただ単純に他人が怖いという印象を持つ人がいます。しかし、本書にもある通り、その多くはただ単に「他人が怖いのではなく、他人に対して“自分がどのように受けとられるか”が怖い」のです。

 対人恐怖症は、その内容から様々な恐怖症に細分化されます。例えばその一つに視線恐怖があります。これは、「他人の視線が気になる」あるいは「人や自分の視線が気になる」場合をいいます。

「自分の目つきが他人に不快感を与えるのではないか」

「自分の目つきが相手に怒っている印象を与えないか」

 視線恐怖症の方は、このような感情を強く持ってしまう特徴があります。これはまさに「他人が怖いのではなく、他人に対して“自分がどのように受けとられるか”が怖い」典型と言えます。