緊張しやすい人は好感度が高いというのは本当ですか?

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自分はかなりの緊張しいです。あがり症について調べていたら「緊張しやすい人は好感度が高い」という話を聞きました。こんなオドオドしている自分が、好感度が高いというのは本当ですか?





緊張しやすい人は好感度が高いというのは事実です。


「緊張」から自分を救う本 アガリ症を逆手にとる方法
(松本桂樹著、大和書房)P.78より


 緊張しがちな人は、たいてい自分のことが嫌いで、欠点だらけだと思っているようです。でも実際には、私などの目から見ると、いいところがたくさんあります。(中略)まず、緊張しやすい人は、どことなく相手に良い印象を与えている人が多いと思います。好感度が高い、と言い換えることもできます。

 それはおもに、遠慮がち、控えめ、謙虚、などというところからくるものだろうと思いますが、緊張が強い人は自分では、押しが弱い、印象が薄い、ナメられやすい、などと思っているようです。

 でも、図々しかったり、ちょっと乱暴な感じの人よりも、相手に好ましい感じを持たれることがずっと多いと思います。(中略)

 それから、これも不思議な人間心理ですが、世の中の多くの人は、相手がコチコチになっているのを見ると、「この人はウラオモテがない人だな」という印象を抱きがちです。誠実で、ウソをつきそうにない、というイメージです。それが相手に信頼されやすいということにつながっていきます。

 こんなにオドオドしている自分が人に信用されるわけがないと思っている人もいるようですが、実際には、少し不器用で動きが固いくらいのほうが、かえって信頼されるということもあるものです。


 別のよくあるご質問で、生活全般においても、内気な人は他人から好感をもたれることが多い。控えめで、親切で、むやみにでしゃばったり自己主張したりしないで、周りから「いい人」と思われやすい、という話を紹介したことがありますが、内気な人同様に緊張しやすい人もその好感度が高いと言えます。

 特に遠慮がち、控えめ、謙虚を美徳とする日本人はこの評価をする(内気な人や緊張しやすい人に対してポジティブな印象を抱く)傾向が強く、緊張しやすい人は好感度が高いというのは事実です。

 NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」は、高視聴率とともに社会現象にもなりました。そしてその主演を演じていたのが女優の能年玲奈さんです。ドラマ以外のバラエティ番組やトーク番組で能年さんを見た方は、どなたも感じることだと思いますが、能年さんは“典型的な緊張しやすい人”である可能性が高いと言えます。

 もちろん、一気に国民的な有名人になったことに戸惑いがあり、それが彼女の緊張しやすさを生んでいると考えることもできます。ただ、一般的にみて、彼女が緊張しやすい人やあがり症タイプの人ではないかと、誰もが予想できると思います。

 ここでもう一度、彼女がトーク番組やバラエティ番組で見せる独特の間やしぐさを思い出して欲しいのですが、彼女がオドオドしている姿や少し不器用で動きが固い様子に、さらなる好感を抱いた方も多いのではないでしょうか?これも、緊張しやすい人は好感度が高いということを物語っています。

 営業マンでもトップセールスの成績を出す人には、意外に緊張しやすい人や内気、あがり症タイプの人が多いのは驚かされるところです。ただ、遠慮がち、控えめ、謙虚な印象が好感を抱くことができる。オドオドしているところが、かえってウラオモテを感じさせず信用できることを考えると、彼らが優秀な成績を収めるのも納得できます。