肩の位置で緊張度合いがわかってしまうのは本当ですか?

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肩の位置で緊張度合いがわかってしまうのは本当ですか?

肩の位置だけでなく、あらゆる身体の動作や反応でその人の緊張を感じとることができます。




「緊張」から自分を救う本 アガリ症を逆手にとる方法
(松本桂樹著、大和書房)P.90より


 私のところにカウンセリングを受けに来る人でも、ひと目でわかるほど、とても緊張している人がいます。相談室に入ってきた瞬間から「固い」イメージで、動きもギクシャクしていて、手足を机にぶつけてしまったりする人もいます。(中略)

 話がだんだん進んでくると手振りを交えたり、腕を胸の前で組んだり、テーブルに手を置いたりと、手や腕が動いてくる相談者もいますが、緊張が強い人は、手も腕もずっと私のほうから見るとテーブルの向こう側に隠れたままです。あとから聞いたら、テーブルの下で何かを握りしめていたという人もいました。

 表情もあまり動かず、口数も少なめです。顔というか、目の周辺から受ける印象で言うと、眉毛の下のあたりが、落ちているというか、うつむいているというか、せまく見えるような感じがあります。表情が豊かな人は眉毛もよく動きますが、緊張している人はまったく動かなくなってしまうのです。

 肩の位置が高くなっていることもよくあります。また全然緊張していないようにハキハキ喋ってはいても、髪や顔や自分のカラダをよくさわる人もいます。これも緊張しているサインです。


 別のよくあるご質問のなかで、強い緊張や不安を感じることで現れる身体的な特徴や反応を、その発生頻度の高い順に紹介したことがあります。

 このFAQで紹介した身体的な特徴や反応は、主に“自分自身が自覚するもので、他人からすると分かりづらいもの”が多くありましたが、ご質問を頂きました肩の位置のように“第三者から見てわかる特徴”というものも存在します。

 人はコミュニケーションをとる際に、その感情を顔の表情だけでなく(本人の意志とは別に)身体の様々な動作で表そうとします。有名なところでは話を聞く場合の手の位置で相手の警戒心を推し量るというものがあります。

 例えば、

手を前で組んで座る人の警戒心は普通

手を自然と下におろす人は警戒心が薄く安心して話を聞いている

手を椅子の肘かけに置く人は警戒心はほぼなく、信じやすい

腕を組んでいる人は警戒心が人一倍強い


 という具合に、相手の手の位置で“話を聞く相手の姿勢”を推し量ることができます。同様に緊張している人の場合は、

動きがギクシャクしていてる

手も腕もずっと隠れたままでいる

テーブルの下で何かを握りしめている

表情もあまり動かず、口数も少なめ

眉毛はまったく動かない

肩の位置が高くなっている

髪や顔や自分のカラダをよくさわる

 などといったことから、緊張しているサインを読み解くことができます。