返事のスピードで自己評価の高さがわかると聞きましたが、本当ですか?

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返事のスピードで自己評価の高さがわかると聞きましたが、本当ですか?



自己評価の低い人に“その人自身のこと”について質問をすると、通常より返答スピードが遅くなります。そのため、返事のスピードで自己評価の高さを読み取ることができるのは事実です。





自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか(クリストフ・アンドレ、フランソワ・ルロール著、紀伊國屋書店)P.33より


 自己評価の低い人にその人自身のことについて質問をすると、通常より答えが返ってくるのが遅くなる。場合によっては、答えに詰まってしまうこともある。(中略)

 自分のことについて答えるとなると、自己評価の低い人は急に言葉に自身がなくなる。時には矛盾したことを言うこともある。


 あがり症と自己評価は非常に密接な関係にあり、あがり症を改善していくうえで重要なポイントの一つとなるのが自己評価です。

 そんな自己評価ですが、本書で紹介されているとおり、自己評価の低い人に“その人自身のこと”についての質問をすると通常より答えが返ってくるのが遅くなります。熟考し慎重な姿勢で答えようとする。場合によっては、答えに詰まってしまうことすらあります。

 ただ、そんな自己評価の低い人ですが、どんな質問に対しても慎重な答えをするわけではありません。“その人自身のこと”に関する質問の場合にのみこの特徴があらわれる、というのがポイントです。

 “誰か他の人のこと”について質問された場合は(自己評価が高い人のように)すばやく、はっきりした答えを言うことができるのです。返答が遅くなったり、答えに詰まってしまったりするのは、自分のことについての質問のみなのです。

 ですから、「返事のスピードで自己評価の高さがわかる」は厳密に言えば「“その人自身に関する質問において”、返事のスピードで自己評価の高さがわかる」というのが、より正しいといえます。

 もし、“その人自身に関する質問において”、返事のスピードが遅ければ、その人は自己評価が低いかもしれません。また一方で、返事のスピードが早ければ自己評価が高いかもしれないと考えることができます。