きちんと自己主張できるとは具体的にどんな状態をいいますか?

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あがり症をはじめとする社会不安を克服する目安として、よく「きちんと自己主張できるようになる」というのがありますが、「きちんと自己主張できるようになる」とは具体的にどのような状態をさすのでしょうか?





ただやみくもに自分をアピールすることではなく、不安をできるだけ抑えながら、他人の考え、希望、感情に配慮しつつ、自分の考え、希望、感情を正しくはっきりと伝えることです。





他人がこわい あがり症・内気・社会恐怖の心理学(クリストフ・アンドレ、パトリック・レジュロン著、紀伊國屋書店)P.242より


 きちんと自己主張をするということ、それは、ただやみくもに自分をアピールすることでは決してない。

 不安をできるだけ抑えながら、他人の考え、希望、感情に配慮しつつ、自分の考え、希望、感情を正しくはっきりと伝えることである。


 別のよくあるご質問のなかで、社会能力とは私たち一人ひとりが過去の経験において築き上げてきた他人とのつきあい方(行動様式)のことで、社会能力が高い人ほど、効果的で、適確で、好感度の高いコミュニケーションができると紹介しました。

 そして、この社会能力を評価する時に「うまく自己主張できるかどうか」という基準がもっとも重要視されています。

 本書にもあるように、きちんと自己主張をするということ、それは、ただやみくもに自分をアピールすることでは決してありません。不安をできるだけ抑えながら、他人の考え、希望、感情に配慮しつつ、自分の考え、希望、感情を正しくはっきりと伝えること。

 こうした行動は、私たちの日常生活において、非常に幅広い状況に適応する行動様式といえます。だからこそ、社会能力を伸ばす目的において「自己主張ができるようになるかどうか?」という訓練は非常に重要な位置を占めているのです。

 実際、この種の訓練は、あがり症をはじめとする社会不安に対する心理療法以外にも、企業研修や自己啓発のメニューなど、実にさまざまな場面で行われています。