エクスポージャー法を自分で実践してみたいと思っています。エクスポージャー法に取り組むにあたっての注意点はありますか? |
エクスポージャー中に感じる不安は、必ずいつかやわらいでいくこと。クスポージャーは何度も繰り返し行わなくてはならない、ということ。この2点に特に注意して取り組んでみて下さい。
他人がこわい あがり症・内気・社会恐怖の心理学(クリストフ・アンドレ、パトリック・レジュロン著、紀伊國屋書店)P.236より まず、大切なことをひとつ。エクスポージャーをしている時に感じる不安は、最初は耐えがたいほど辛いものに思われるかもしれないが、(中略)必ずいつかやわらいでいく。初めに、このことはきちんと覚えておいてほしい。(中略)
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1.最初は耐えがたいほど辛いが、必ずいつかやわらいでいく
エクスポージャーに取り組む中で、激しい不安に見舞われると、あなたは
「このままこの不安がどんどん強くなるのでは?」
「いつかパニックを起こしてしまうのでは?」
「この強い不安はいつまでも消えないのでは?」
「やがて心身ともにくたくたに疲れてしまうのでは?」
などと思うかもしれません。こんなことを思って、あなたはその状況から逃げ出すか、うつむいたまま黙っていたくなるかしたくなるかもしれません。ただ、本書にもあるように、いつか必ず辛さがやわらいでいくタイミングがきます。ですからどうか耐えてほしいと思います。
これはエクスポージャーの体験者全員が保証することですが、どんなに強い不安が襲ってこようとも、必ずその不安はやわらいでいきます。
2.何度も繰り返し行わなくてはならない
一度、エクスポージャーがうまくいったからといって、次からその状況でまったく不安を感じなくなる、というわけにはいかないものです。エクスポージャーをくり返すこと徐々に不安がやわらいでいくことは間違いありませんが、ただそれは本当に少しずつの変化であることも忘れないでおいて下さい。
エクスポージャーに成功すると、不安を感じる人の絶対的信念であるスキーマが変わることもあります。多少のことでは揺るがない頑固なスキーマですが、自ら“危険に身をさらすことで改善される”という方針に従って行動することで修正が可能になります。