プレッシャーや緊張を克服するために瞑想が効果的だと聞きました

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強いプレッシャーやストレス、緊張を克服するために瞑想が効果的だという話をききました。瞑想なんかで本当にプレッシャーや緊張を克服することができるのでしょうか?




近年の研究によって、その実用性が証明されてきています。


なぜ本番でしくじるのかープレッシャーに強い人弱い人
(シアン・バイロック著、河出書房新社)P.197より


 心理学者や神経学者は最近、ストレスのある時期に注意力を奪って不安をかきたて私たちを苦しめる思考を鎮めるうえで、昔ながらの瞑想が役立つことを発見している。

 瞑想を習得した人は古来の技を実践する際に、望まない情報を心から追い出すことができるが、新たな研究から、瞑想していないときでも、熟練者はそうでない人にくらべて、ストレスの多い出来事が生じた場合に、脳を沈着冷静で落ちついた状態に戻すのがうまいことが示唆されている


 瞑想とは、ひらたく言えば“何かに心を集中させること”をいいます。心身の静寂を取り戻すために行う比較的日常的に使われるものもありますが、プロアスリートが本番で高いパフォーマンスを維持するために使う場合もあります。

 プロゴルフのタイガー・ウッズや、ロサンゼルス・レイカーズのコーチ、フィル・ジャクソンが瞑想を取り入れていたのは非常に有名な話です。また、ゴールドマン・サックスの重役やフォード自動車の会長ウィリアム・フォードなど成功した多くの人々も公私にわたる生活のなかに瞑想を取り入れることの利点を多いに推奨しています。非科学的でスピリチュアルな印象もある瞑想。ただ、近年の研究でその実用性が証明されてきました。

 fMRIという脳のはたらきや動きをスキャンできる技術を使った実験では、“なにか気が散るものに邪魔された状況”におかれた場合、経験を積んだ瞑想家の脳は、瞑想しない人の脳よりも早くくつろいだ状態に戻ることがわかっています。

 集中的な瞑想を行なうこと。これは、ふだん何かものごとに対して評価を下す時に生じる入り組んだ思考を減らす。つまり、瞑想する人は瞑想しない人と比較して、気を散らすものをすばやく頭のなかから追い出せるのです。

 専門家はこうした思考(脳内)のコントロールは明らかに、ストレスの多い場面で浮かぶ不安に対処するうえで役立つといいます。人間は「失敗してしまうのでは?」と心配すると、大事なその場面のために振り向けられたはずの貴重なワーキングメモリーl資源を使い尽くし、しくじる原因になってしまうことが多くあります。

 一方で、瞑想によって否定的な思考を捨てるように脳を訓練する。こうすることで、ストレスが自分自身のパフォーマンスに悪影響をおよぼすことを未然に防ぐことができるようになります。