ランチメイト症候群について教えて下さい。

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自分は、一人でお昼ごはんを食べることができません。誰かに見られ、友人がいなくて孤独な人間だと思われたくないために、会社の近くのごはん屋さんには絶対にいけません。こういうのをランチメイト症候群というのでしょうか?詳しく教えて下さい。





ランチメイト症候群は、若い女性に増えている「半知り」が苦手なことからくる緊張の代表的例です。




「緊張」から自分を救う本 アガリ症を逆手にとる方法
(松本桂樹著、大和書房)P.38より


 若い女性に増えている「ランチメイト症候群」

 「半知り」が苦手なことからくる緊張の代表的な例として、「ランチメイト症候群」があげられます。これは、数年前から聞かれるようになった言葉で、最近では会社勤めの若い女性の間でも見られるようになってきました。「一人でお昼ごはんが食べられない」「いつも一緒に昼食に行くランチメイトの中に、苦手な人がいる。でもそのグループから抜けられない」というケースです。


 あがり症や対人恐怖症の傾向がある人は「半知り」と呼ばれる、“特に親しくないけれども顔見知りの人”を苦手とする傾向がある、という話を紹介したことがあります。ランチメイト症候群は「半知り」が苦手なことからくる緊張の代表的例です。

 本書によれば、特に“ランチメイトが年齢の近い3〜4人の女性グループである”というのがありがちなパターンだといいます。

 別のよくあるご質問で、食欲というのは、私たちのもっとも原始的な欲望の一つで、ある意味で「食べる」ということは動物的なイメージを伴う。人間社会は動物的な部分をタブーとするようなところがあるので、社会的な人間交流を潜在的に怖がっている人は、そこを過剰に意識してしまう。そのため、誰かと一緒にごはんを食べると緊張してしまう、という話を紹介しましたが、

 一緒にご飯を食べる際に、気を使ってしまったり、緊張してしまう根源的な理由はここにあります。

 ランチメイト症候群の特徴としては昼食に一緒に行くメンバーは、“昼食に行く”という行為以外は特別に親しいわけでもなく、だからかえって気を使ってしまうといいます。

会社や学校などの昼食で一人になってしまうのは避けたい。

社食や学食で一人で昼食を食べているところを見られたくない。

そんな姿を見せて、友だちのいない孤独な人間だと思われたくない。

でも、自分から別の誰かを誘う勇気もない。

いつもの気まずいメンバーから抜けることもできない。

 そんな状況を続けているうちに、次第にいらないストレスをため込んでしまう。結果として出社できないほどの状態になってしまう、という人もいるのです。これがランチメイト症候群と呼ばれるものです。