食事の工夫しだいで緊張対策になるというのは本当ですか?

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食事の工夫しだいで緊張対策になるというのは本当ですか?

ストレスと自律神経、胃腸の働きの間には大きな関係があります。食事の工夫で胃腸を落ち着かせれば、心身の状態や緊張防止にも良い効果が期待できます。





「緊張」から自分を救う本 アガリ症を逆手にとる方法
(松本桂樹著、大和書房)P.155より


 胃腸を落ち着けると気持ちが安定する

 「緊張対策」として、体調を整えるうえで睡眠と並んで大事なのが、食事の工夫です。(中略)

 「自分なりにあまり緊張しない場面やパターンを書き出してみる」(中略)実際にこれを続けてもらうと、食べ物や飲み物、食事のとり方にかかわることが、よく出てきます。

 会議など緊張しやすい場面で、ハーブキャンディやミントガム、冷たい飲み物などで気持ちを落ち着けるという人は、けっこういます。最近は日本のプロスポーツでも、試合中にガムをかんでいる選手を、以前よりよく見るようになった印象がありますが、あれも、メンタルコンディションづくりの意味が大きいのだろうと思います。

 大事なことがある前日の、とくに夕食について、振り返って工夫してみるといいでしょう。

 ストレス過剰から胃腸を悪くする人がいることは、知っている人も多いと思います。ストレスと自律神経、胃腸の働きの間には、大きな関係があります。ですから逆に、食事の工夫で胃腸を落ち着かせていくことができれば、心身の状態や「緊張」の防止にも良い効果が期待できるはずです。


 別のよくあるご質問で、質のよい睡眠を心がけることが最良の緊張対策であることは間違いない、という話を紹介したことがありますが、緊張対策として、体調を整えるうえで睡眠と並んで大事なのが、食事の工夫です。

 あなたもサッカーや野球などのスポーツを観戦した時に、一流のプレイヤーたちが試合中にガムを噛んでいるのを見たことがあるのではないでしょうか?

 一見すると、マナーが悪い印象をあたえたり、真剣さや真面目さに欠ける印象を与えてしまう“ガムを噛む”という行為。しかし、そこには彼らが試合中のパフォーマンスを高めるための効果が証明されているのです。

 例えば、サッカー選手が試合中にガムを噛む場合

継続した咀嚼運動が集中力を高める

緊張や興奮状態の緩和(=リラックス効果)

食いしばった時に歯への負担軽減

分泌された唾液による脱水症状防止

吐き気を予防する

 などといった効果をそこに期待しています。サッカー日本代表の長友選手や内田選手について調べると彼らの経歴のなかに吐き気をともなって著しくパフォーマンスを下げてしまった時期があります。そんな彼らの体調不良を改善させたのも、ガムを噛むという単純な行為でした。

 ガムを噛むことはあくまで一例であり、必ずしもガムである必要はありません。本書でも紹介されているとおり、ハーブキャンディやミントガム、冷たい飲み物などで構いません。“自分なりにあまり緊張しない場面やパターンを書き出してみる過程”で自分の緊張を緩和してくれる、あるいは胃腸の働きを落ち着かせてくれる食事をぜひ見つけてみて下さい。

 ただ、気を付けて欲しいのは緊張する場面であってもマナーは守らなければならないということです。

 飲食禁止の場所は多くありますし、社会人が集う場や、公の場では原則としてガム等を噛むことはマナー違反になってしまうこともありますので注意が必要です。事前に許可をとることや、経緯を説明して自己申告しておくことで、上手く緊張対策してみて下さい。