できないことは無理に続けないほうがいいのでしょうか?

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私はあがり症です。できないことでも自分にムチうって強制的にでも続けていくことがあがり症を治すことにつながるのでしょうか。それとも、できないことは無理に続けないほうがいいのでしょうか?





何かにチャレンジしてみて、でもうまくいかない。そんな時は、無理に続けるのではなく「この方法は自分に向いていないのだろう」とあきらめて別のやり方に切り替えてみることも重要です。





「緊張」から自分を救う本 アガリ症を逆手にとる方法
(松本桂樹著、大和書房)P.130より


 「できないこと」はムリに続けない

 いろいろと、繰り返し試してみることが大事、というのには、もう一つ重要な意味があると私は考えています。

 いろんなアイデアや方法をたくさん試しているうちに、「あきらめる」ということの意味がだんだん実感としてわかり、上手に「あきらめられる」ようになってきます。

 何でもきちんとしなきゃいけない。頑張れば何でもやれるはず。それなのにうまくできないのは、私の努力が足りないからだ…。緊張しやすい人の中には、そんなふうに考えている人がいます。

 でも、人間は誰でも、好き嫌いも得意不得意もあります。何でも完璧にできる人なんていません。


 あえて極端な例を挙げれば、

100メートルの短距離走を10秒台で走ることも

マラソンの42.195キロを2時間で感想することも

TOEICで990満点をとることも

数学オリンピックで優勝することも

起業して社長として株式公開することも

 たいていの人はできません(当然私もできません)。誰だって、できないことやうまくいかないことはたくさんあります。本書の言葉を借りれば、好き嫌いも得意不得意もあります。何でも完璧にできる人なんていません。

 ですから、何かにチャレンジしてみて(これは素晴らしいことです)、でもうまくいかない。そんな時は、無理に続けるのではなく「この方法は自分に向いていないのだろう」とあきらめて別のやり方に切り替えてみることも重要です。

 これは、あがり症の人が直面する一つ一つの場面(挑戦)にも当てはまりますが、あがり症をはじめとする“社会不安を克服するためのアプローチ”にも同じことが言えます。

 あがり症を改善しようと思えば、自分一人で取り組めるものや、家族や友人の助けが必要なもの、また医師やカウンセラーと一緒に取り組むものもあrます。また、治療方法も薬物療法や心理療法など、あがり症を克服するためのアプローチ方法は様々です。

 ですから、ここでも何らかの改善方法や克服プログラムにチャレンジしてみる。でも、うまくいかない。そんな時は、無理に続けるのではなく「この方法は自分に向いていないのだろう」と判断して次の方法に進むというのが非常に重要です。