あがり症の友人が、それが原因で失敗し、恥をかいてふさぎ込んでいます。気分転換に外へ連れだそうと思いますが。どんなところへ連れて行くのがいいでしょうか? |
あがり症をはじめとする社会不安や社会恐怖(社会不安障害)が原因で失敗をした、恥をかいた。そんな人に対し何かの行動に誘うことはできる限り避けて下さい。
緊張・ドキドキ・あがり症は簡単に治せる 社会不安障害が原因で失敗をした、恥をかいた。そんな人に対し「気分転換に✕✕へ行こうよ」と、何かの行動に誘うことはできる限り避けましょう。
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あなたの友人があがり症であり、それが原因で失敗したとすればさぞ心配だと思います。家族や友人のなかでも、既にあがり症であることを告白(カミングアウト)されているあなたは、かなり親しい間柄だと予想します。こんな時、大切な友人のために「何か力になってあげたい」と考えるのはごく自然なことです。
ただ、あがり症をはじめとする社会不安や社会恐怖(社会不安障害)が原因で失敗をした、恥をかいた。そんな人に対し、安易に何かの行動に誘うことはできる限り避けて下さい。
別のよくあるご質問のなかで、安易な励ましは禁物であり、大切なのは「この人を何とかしてあげよう」という気持ちをあまり持ちすぎないようにすることであるという話、また安易な気持ちや知識だけで助言や励まし、説得をすることはかえって逆効果になりがちなため、十分な配慮を持って接する必要があるという話を紹介したことがあります。
これと同様にあがり症が原因で失敗してしまった人の扱いには、充分な配慮が必要であることを忘れないでください。
本書で紹介されているとおり、あがり症などの社会不安や社会不安障害がゲ原因で落ちこんでいる患者さんは、今は悔しさや恥ずかしさに満ちています。そんな状態で、お酒の席や旅行、買い物等、人前に出る行為はさならる恐怖を呼び、回復の余地を奪ってしまいかねません。これは全くもって気分転換にはなりません。
落ちこんでいる友人には、まずは自分の時間を存分に与えてあげること。そして、悩みを聞くことや共感をすることから始めてみて下さい。それが本当にその人のためになります。