あがり症の人間は三日坊主が多く、何をやっても長続きしないと聞きました。これは本当でしょうか? |
「あがり症の人≒自己評価の低い人」と考えた場合、あがり症の人が何をやっても長続きしない傾向にあるのは事実です。
あがり症と自己評価は非常に密接な関係にあり、あがり症を改善していくうえで重要なポイントの一つとなるのが自己評価です。自己評価の低さは、あがり症をはじめとする社会不安と密接な関係にあることが研究によって証明されています。
「あがり症の人≒自己評価の低い人」と考えた場合、あがり症の人が何をやっても長続きしない傾向にあるのは事実です。
自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか(クリストフ・アンドレ、フランソワ・ルロール著、紀伊國屋書店)P.42より あなたははいったん何かをしようと決めた場合、それを最後までやりとおすことができるだろうか?
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あなたは、何か自分がやろうと決めたことに対して、それを最後までやり遂げた経験はどれくらいあるでしょうか。あなたは何かをやり遂げた経験と途中で諦めてしまった経験、どちらのほうが多いでしょうか?
もしあなたが何かをやろうと決めて、
それに粘り強くチャレンジする。
結果がなかなか出なくても辛抱強くやり遂げる。
周りに批判されたり、反対されたとしても最後までやり遂げる。
そんな経験を多くもつのであれば、おそらくあなたの自己評価はかなり高いといえます(そんなあなたは、“あがり症で悩む”という経験も少ないのではないでしょうか)。
一方で、
粘り強さに欠ける。
すぐに結果が出ないと途中で投げ出してしまう
困難にぶつかる、反対されるとすぐあきらめてしまう。
こんな経験を多くしているのであれば、あなたは“あがり症で悩んでいる方”のひとりではないでしょうか。
以前、あがり症の方は、うまくいった時は自分の努力の賜物だとは考えず、うまくいかなかった時は自分の力不足のせいだと思ってしまう。よいことは誰か別の人のおかげで、悪いことは自分のせいだと思い込むという特徴がある、という話を紹介したことがありますが、
何かに取り組む場合でも、せっかくよい結果が出てもそこから力を得る(自分の努力だと自分自身を評価する)ことができず、逆にちょっとでも失敗するとそこでくじけてしまう。
その結果、自己評価は高まることなく、次の機会に挑戦した時にも成功の確率は低くなる、という負のスパイラルに入ってしまいがちです。