プレッシャーや緊張対策に心を鎮める呼吸法が有効だと聞きました。

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プレッシャーや緊張対策に心を鎮める呼吸法が有効だと聞きました。詳しく教えて下さい。



プレッシャーを感じて気持ちの高ぶり、筋肉硬直を感じる、ミスなどによって相手や自分に怒りを感じる。こんな時に効果的なのが、ナーディーシュッディーと呼ばれる鎮静呼吸です。





本番に強くなる メンタルコーチが教えるプレッシャー克服法
(白石豊著、筑摩書房)P.81より


 プレッシャーを感じて気持ちが高ぶりすぎて筋肉の硬直を感じたり(中略)、ミスなどによって相手や自分に怒りを感じる(中略)ことがよくある。そのような場合には、次のようにして心を鎮めるようにしてほしい。

 まず足を開いて立ち、全身をリラックスさせる。次に手を軽く下へ振りながら小刻みに体を上下動させる。このとき、下への動きに合わせて、頭に昇っている“気”が丹田へと下りていくというイメージを持ちながら行なうと、より効果的である。

 次に、高ぶった感情を鎮めるための呼吸法を行う。呼吸はすべて鼻で行い、吸う息と吐く息の割合を一:二にコントロールする。つまり5秒吸ったら、その倍の10秒ほどかけてゆっくりと息を吐き出すという呼吸を数回繰り返す。

 こうすることで、自律神経系の副交感神経が刺激され、心や体にリラックス反応が広がっていく。ヨーガでは、こうした呼吸法を“ナーディー・シュッディー”(鎮静呼吸)と呼んでおり、50種類を超える調気法(呼吸法)の中でも、もっとも基本となるものとして位置づけている。


 別のよくあるご質問で、緊張をやわらげ、リラックスを促すような呼吸法として、丹田という、おヘソから数センチ下の下腹部あたりを意識しながら、息を吐き出したり吸い込んだりする「丹田呼吸法」について紹介したことがありますが

プレッシャーを感じて気持ちの高ぶり、筋肉硬直を感じる

ミスなどによって相手や自分に怒りを感じる

 こんな時に効果的なのが、やはり呼吸法です。

 ヨーガは、古代インド発祥の修行法でヨガとも呼ばれます。最近では、ホットヨガやヨガスタジオなどの普及によって日本でも(特に女性を中心として)普及してきました。

 このヨガにおいて、心や体にリラックス反応を広げるのが本書で紹介されているナーディシュッディ(鎮静呼吸)と呼ばれる呼吸法です。ナーディ(Nadi)とは、体の中にある気の通り道、シュッディ(Shuddhi)は“浄化する”という意味です。ヒマラヤで修行するヨガ行者は昔から、これらの呼吸法を用い、自分の心と身体のバランスを整えていたといいます。

 プレッシャーを感じて気持ちが高ぶりすぎて筋肉の硬直を感じたり、ミスなどによって相手や自分に怒りを感じた場合には、この呼吸法を使って心を鎮めるようにしてみて下さい。