職場でストレスがたまっている時はプチひきこもりが有効だと聞きました。

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私はあがり症で、あまり対人関係は得意ではありません。最近は役職が上がったことで、人付き合いも増え職場でストレスがたまることが多くあります。出社するのが辛いレベルです。こういった状態の時にプチひきこもりが有効だと聞きましたが、これは本当でしょうか?






つらい気持ちを抱えたまま、頑張ろう頑張ろうと思いながら、遅刻や早退をくり返すよりは、思い切って三〜四日休んで、“プチひきこもり”をしてみてはいかがでしょうか?





「緊張」から自分を救う本 アガリ症を逆手にとる方法
(松本桂樹著、大和書房)P.121より


 緊張しやすい人にとって、気持ちのなかだけでいいので、どこかに「逃げ道」をつくっておいたり、時にはホントに「逃げて」しまうというのは、とても大事なことです。(中略)

 つらい気持ちを抱えたまま、頑張ろう頑張ろうと思いながら、遅刻や早退をくり返すよりは、思い切って三〜四日休んで、“プチひきこもり”をしてみましょう。

 仕事のことは考えず、とにかく寝ても、TVを見ても、ボーっとしても、何をしてもいいことにするのです。それだけで、意外なほど元気が戻ったりするものです。


 別のよくあるご質問のなかで、「どこかに逃げ道はないか?」とちょっと考えてみるだけ。「あそこに抜け道があるな」と気づければ、それだけで気分が変わったり、少しラクになったりするもの。 本当にすぐにやめてしまうのではなく、心のバランスを大切にするために、それくらいのことはやってみてもいいのでは?という話を紹介したことがあります。

 本書でも紹介されているとおり、緊張しやすい人にとって、気持ちのなかだけでいいので、どこかに「逃げ道」をつくっておいたり、時にはホントに「逃げて」しまうというのは、とても大事なことです。

 会社勤めの人で、ストレスがたまりすぎて、それが仕事や体調の面に影響してくる。今まではそんなに病気がちではなかったのに、ちょっとしたことで体調を崩す、風邪をひく。ストレスがたまっていくことが、結果として仕事面でのミスを増やしてしまう。

 余計なことに脳みそが使われてしまうので能率が落ちてしまう。しまいには職場内や取引先とのトラブルが目立ち始める。遅刻や早退が多くなる、などなど最近では、思春期のティーンエージャーに限らず、社会人の「ひきこもり」が増えているといいます。

 平成22年7月の内閣府による調査では、ひきこもりの状態になった年齢は「14 歳以下」(8.5%)及び「15 歳~19 歳」(25.4%)を合わせると 33.9%となり、3 割強の者が 10 代のうちにひきこもりの状態になっている一方で、「30 歳~34 歳」(18.6%)及び「35 歳~39 歳」(5.1%)を合わせると、30 代でひきこもり始めた人が23.7%もいることが明らかとなっています。

 何日も連絡なしに会社に出勤しない。上司や家族が訪ねていってもなかなか外に出てこない、など社会人のひきこもりが増えているのです。ただ、そんな状態にまでなってしまうと本人も周りの人たちも、かなり困ったり、苦しい思いをすることになってしまいます。

 そこでおすすめなのが、本書でも紹介している“プチひきこもり”です。つらい気持ちを抱えたまま、頑張ろう頑張ろうと思いながら、遅刻や早退をくり返すよりは、思い切って三〜四日休んで、“プチひきこもり”をしてみる。仕事のことは考えず、とにかく寝ても、TVを見ても、ボーっとしても、何をしてもいいことにする。それだけで、意外なほど元気が戻ったりするものです。

 ただ、注意して欲しいのは、ここでおすすめしているひきこもりは、あくまで“プチひきこもり”であって、一度リセットをし直す意味での“逃げ”を意味しています。

 “何かから逃げ続ける”、“何かを回避し続ける”という行動が習慣化されてしまうと回避の性格として固定化し、さらにその性格のせいで日常生活に大きな支障をきたすようになると、回避性人格障害という精神疾患になってしまうということも併せて理解しておいてください。