緊張やプレッシャーへの耐性はスポーツや勉強を始めた年齢に関係ありますか?

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緊張やプレッシャーへの耐性はスポーツや勉強を始めた年齢に関係ありますか?



多いに関係があります。幼少期に始めた人がプレッシャーのもとで成功できる確率が最も高いと言えるのです。




なぜ本番でしくじるのかープレッシャーに強い人弱い人
(シアン・バイロック著、河出書房新社)P.77より


 スポーツでは、十歳を超えてからゴルフを始めた熟練者は、もっと早くから始めた人にくらべて、簡単なパットを打つときでもワーキングメモリーにより依存していることを私たちは発見した。(中略)

 私たちはまた、ゴルフを始めた年齢の遅いゴルフ選手は、プレッシャーがかかる場合にチョーク(※)しやすいとも考えている。(中略)

 プレッシャーを受けたスポーツ選手は、自分たちの動きを妨げるかたちでコントロールしようとする場合がある。「分析による麻痺」とよく言われるこのコントロールは、前頭前皮質が過度に活発になることによって生じる。

 このタイプの麻痺を回避する一つの方法は、まずワーキングメモリーへの依存を最小限にする練習方法を採用することだ。子供のころからゴルフを始めた人の場合は、プレッシャーを受けても、前頭前皮質が余計な手出しをする可能性が少ないのだろう。ゴルフでは、幼少期に始めた人がプレッシャーのもとで成功できる確率が最も高いと言えるかもしれない。


 別のよくあるご質問のなかで、チョークはふだん無意識のうちにやっている行動について、考えすぎた場合に起こる。「分析による麻痺」と呼ばれるものだ。ということを紹介したことがあります。

 そして、このチョークが起こる要因の一つに“自分の動きを過度に考え過ぎてしまう“、つまり過度に頭脳馬力であるワーキングメモリーに依存し過ぎて(前頭前皮質が活発になって)しまうことがあげられます。

 過度にワーキングメモリーに依存し過ぎてしまうことで、より「分析による麻痺」が起こりやすく、プレッシャーのかかる重要な試合でチョークしてしまう可能性が高くなるのです。

 一方で、本書にもあるとおり、子供のころからゴルフを始めた人は、そもそも前頭前皮質やワーキングメモリーにあまり頼っていないため、プレッシャーを受けても、前頭前皮質が余計な手出しをする可能性が少なくなります。結果として、ゴルフでは、幼少期に始めた人がプレッシャーのもとで成功できる確率が最も高いと言えるのです。

 これはゴルフにかぎらず、その他のスポーツや音楽、学習においても同様のことが言えます。