私は赤面恐怖にかなり悩まされています。色々と調べていくうちに赤面恐怖は交感神経切除という(外科)手術で治ると聞きました。これは本当でしょうか? |
交感神経切除(外科手術)を検討する場合は正しくリスクを理解する必要があります。
別のよくあるご質問で「赤面恐怖」の人は、誰かと話をする時にたまたま顔が赤くなる→すると次回以降、そのことばかりに気になり会話に身が入らない→これによってますます不安感が募る。という悪循環にはまってしまうため、治療には長い時間がかかるということを紹介しました。
また、「他人に見られる」ことに関係しているあらゆる状況において、すぐに顔が赤くなる。自分の意志で赤面をコントロールできず、「どうして自分の顔が赤くなってしまうのか?」と何度も何度も繰り返し悩んでしまう。ときに理不尽に赤面が起きる。ということも紹介しました。
こうやって見てきても理解いただけるように、赤面恐怖は非常に大きな社会的ハンデをもたらしかねません。そのため、この苦しみからなんとか解放されたいと外科手術という選択肢を検討する方も多いといいます。
ただ、この場合も正しくリスクを理解する必要があります。
他人がこわい あがり症・内気・社会恐怖の心理学(クリストフ・アンドレ、パトリック・レジュロン著、紀伊國屋書店)P.65より <赤面恐怖>を改善する手術のひとつに、「交感神経切除」というものがある。これは、交感神経を取り除くことによって、感情の高ぶりから生じる自立神経系の症状を緩和しようとする外科手術である。
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もちろん、この意見が絶対であるとは断言できません。ただ、本書にもあるとおり、万一、手術が失敗してしまった場合のリスク、あるいは、術後の再発リスクなどをしっかりと理解したうえで、医師と相談のもと手術を検討して頂ければと思います。