あがり症が感じるストレスという言葉の定義を教えて下さい。 |
ストレスとは、環境の変化に適応しようとすることによって引き起こされた心身の緊張状態をいいます。
自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか(クリストフ・アンドレ、フランソワ・ルロール著、紀伊國屋書店)P.52より ある種の幸福な出来事がストレスの原因になることは、もうかなり以前から知られている。
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本書によれば、ストレスという言葉の定義は
環境の変化に適応しようとすることで引き起こされた心身の緊張状態
です。
一般的にストレスというと、ネガティブな場面だけを想像しがちです。ただし、上記の定義で考えた場合、ストレスを感じる場面というのは必ずしもネガティブな場面に限った話ではないことがわかります。
結婚や昇進、子供の誕生は、非常にポジティブなイベントです。一方で、これらはどれも大きな環境の変化を伴います。
一人暮らしだった人が誰かと一緒に住む
誰かの部下からみんなの上司になる
子だった人が、親という立場になる
こういった環境の変化があれば、人はその変化に適応しようとする。そしてそのアプローチがある種の緊張状態が引き起こします。この緊張状態こそまさにストレスなのです。
人間は不安や緊張といったストレスがかかる状況に置かれると、その状況に立ち向かおうとして身体が自然に反応するしくみになっています。そして、ストレスを感じることで、体内でアドレナリンのような化学物質やストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が盛んになります。
結果として、心臓がドキドキする、呼吸が速くなる、筋肉が緊張する、といったことが起こります。