緊張やあがり症の根本的な原因は名誉欲や自尊心にあると聞きました。

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緊張やあがり症の根本的な原因は名誉欲や自尊心にあると聞きました。詳しく教えて下さい。


緊張やあがり症のもととなる「失敗することを恐れる」原因を心理学的に言うと「自分の名誉欲・自尊心」だと言われています。




緊張・ドキドキ・あがり症は簡単に治せる
(上木博著、アーク書院)P.12より


 緊張・あがりの根本的な原因は

 「失敗することを恐れる」原因を心理学的に言うと「自分の名誉欲・自尊心」だと言われています。

 大きな試合、多くの観客の前でのスピーチ、勝負に負ければ、あるいは失敗をすれば自分の自尊心が傷つくことになります。いい点数を出したい、試合に勝ちたい、賞賛を浴びたいなどという欲望は、失敗を恐れることと表裏一体となっているのです。

 大勢の人の前で何か失敗をしてしまうのではないかという恐れ、その裏には、自分を認めて欲しいとか、自分の失敗を他人に見られたくない、という気持ちが隠れているのです。


 「名誉」とは、“自身の業績、功績、態度、姿、振る舞い、あり方、生き方を讃えられ、それをすぐれている、価値があると自他共に認め、それを自らの尊厳、誇りと見なす”こと。こうした名誉を望む欲求を「名誉欲」といいます。

 また、自尊心とは、“自分の人格を大切にする気持ち。また、自分の思想や言動などに自信をもち、他からの干渉を排除する態度。プライド”ともいえます。

 本書でも紹介されているとおり「失敗することを恐れる」原因(その正体)は、この“名誉を望む名誉欲”と“プライドである自尊心”です。

 別のよくあるご質問のなかで、家族や友人が自分のパフォーマンスを観ていることで、いつもより余計に意識してしまう。その意識が悪い方向に働いて力みやいらない緊張を生んでしまう。結果としてパフォーマンスを著しく落としてしまう。こんなことはよくある、という話を紹介したことがありますが

家族や友人の前で素晴らしいパフォーマンスを見せる

恋人が見ている前でいい点数を出したい、試合に勝ちたい

周りの人間から賞賛を浴びたい

 人間はこういった欲望を強く持つ一方で、意識の裏ではそれと同じだけ(あるいはそれよりも多く)“失敗を恐れることも”身体は感じ取っています。

家族や友人の前で最低なパフォーマンスを見せる

恋人が見ている前で点数が取れない、試合に負けてしまう

周りの人間から賞賛を浴びることができない

 成功の裏には常にこうした失敗というリスクが潜んでいます。素晴らしい名誉や自尊心の獲得と、それを失うことは表裏一体なのです。

 人間はこうした状況に直面すると、「緊張しないように」と強く思う。これがさらなる緊張を生んでしまいます。また、「リラックスしよう」と過度に意識し過ぎる。これが、ますますリラックスできない状態を生んでしまいます。

 こうした負のスパイラルがあがりや過緊張といった状態につながっていくのです。