あがり症の人は自分がどんな自己評価を抱いているか知るべきですか?

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あがり症の人間は「自分が自分のことをどう思っているのか」、「どんな自己評価を抱いている」ということを知ることはそんなに重要なことですか?




自分が自分のことをどう思っているのか、どんな自己評価を抱いているのかを知ることは決して無駄なことではありません。非常に重要なことです。





自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか(クリストフ・アンドレ、フランソワ・ルロール著、紀伊國屋書店)P.13より


 自己評価が肯定的なものであれば、私たちは比較的安定した気分で過ごし、物事を積極的に行ったり、困難にも勇気を持って立ち向かうことができる。

 その反対に自己評価が否定的なものであれば、私たちは不安を感じ、日常生活のなかでもうまくいかないことが多くなる。したがって、自分が自分のことをどう思っているのかーすなわち、どんな自己評価を抱いているのかを知ることは決して無駄なことではない。

 むしろ、実りのある人生を送るためには必要なことだとさえ言えるのである。


 本書にもあるように、自己評価が肯定的(ポジティブ)なものであれば、私たちは

比較的安定した気分で日々を過ごすことができる。

日々の取り組みのなかで物事を積極的に行うことができる。

困難にも勇気を持って立ち向かうことができる。

 といったことを実現できます。

 カリフォルニア州をはじめとするアメリカ西海岸では365日中、300日が晴れているといいます。温暖でおだやかな気候、天候の変化はほぼなく、安定した気候がITや映画など多くの産業を発展させてきたと言われています。

 一方で、アメリカ西海岸の天気が仮に不安定な場合はどうだったでしょうか。曇りがちで雨や風が吹く、天気予報も当たりづらい。こんな不安定な気候ではおそらく、今のように産業が発展することはなかったと思います。

 気候と人の気分をそのまま比較することは乱暴で多少無理があることかもしれません。ただ、“安定している”ということは多くのメリットをもたらします。“比較的安定した気分で日々を過ごすことができること”は、特にあがり症をはじめとする社会不安に悩まされている方にとっては素晴らしいことなのではないでしょうか。

 不安定な天候のように感情や気分のアップダウンが激しく、全く安定していない。そんな状況が改善された場合をぜひ想像してみて下さい。

 安定した気分がベースとなって、物事にどんどん積極的に取り組むことができるようになる、困難に勇気を持って立ち向かうこともできるようになる。あなたもこんな状況になってみたいとは思いませんでしょうか。

 あがり症や社会不安の傾向にある人は、自分自身に対するネガティブな思い込み、つまり、低い自己評価をしてしまいがち、という話を紹介したことがあります。また、その自己評価というものは大抵の場合、“過度に低いもの”であり、“過度に低い部分”をノーマライズ(正常化)して、前の標準な状態に戻すカウンセリングがある、という話も紹介しました。

 セルフイメージや自己評価を改善させることによって自信に満ちあふれた人間になることだってできるのです。そういう意味でも、あがり症の人が

「自分が自分のことをどう思っているのか」

「どんな自己評価を抱いている」

 ということを知ることは決して無駄なことではありませんし、非常に重要なことだといえます。