自己評価を高めるうえで何がいちばん重要なのでしょうか?

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あがり症をはじめとする社会不安と自己評価が関係性がある、というところまでは理解しているつもりです。では自己評価を高めるうえで何がいちばん重要なのでしょうか?




“自分を愛すること”が自己評価の土台を形づくるいちばん大切な要素です。




自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか(クリストフ・アンドレ、フランソワ・ルロール著、紀伊國屋書店)P.16より


 <自分を愛する>。(中略)これがいちばん重要な要素である。

 <自分を評価する>という言葉のなかには、<自分の能力や行為に価値判断を下す>という部分が含まれてくる。したがって、いつでも自分を高く評価できるわけではない。

 だが、<自分を愛する>ことには条件がつかない。

 どんな欠点があっても、能力に限界があっても、またどんな失敗をしても、人は自分を愛することができる。<私は人から愛され、大切にされるのにふさわしい……>。心のなかでそう小さな声がささやくからだ。(中略)

 <自分を愛する>ことは<自己評価>の土台を形づくるいちばん大切な要素である。


 別のよくあるご質問のなかで、プロスポーツ選手は高いエフィカシー(自己評価)を維持することで緊張やあがりをコントロールしている、という話、そして、あがり症をはじめとする社会不安とエフィカシー(自己評価)は密接な相関関係にあることが研究によって証明されている、という話を紹介したことがあります。

 また、どんな自己評価を抱いているのかによって物事を積極的に行ったり、困難にも勇気を持って立ち向かうことができる、という話も紹介しました。

 これらのFAQをみてもわかるように、“あがり症を改善していくうえで重要なポイントの一つとなるのが自己評価”です。

 この自己評価の中にも「自分を愛すること」、「自分を肯定的に見ること」、「自信を持つこと」の三本の柱(側面)があり、この三本柱の中でも特に重要なのがここで紹介している“自分を愛すること”です。

 本書によれば、無条件に自分を愛することができるからこそ、人は逆境に耐え、挫折を乗りこえることができるといいます。

 困難な状況に直面して不安や苦しみを味わう、絶望に打ちひしがれる、それでもそこから立ち直れるのは、この“無条件に自分を愛すること”があるからこそだといいます。

 ですから、自己評価を高めるうえで何がいちばん重要かといえば、“自分を愛すること”であり、これが自己評価の土台を形づくるいちばん大切な要素となります。