自らが模範になることが子供のあがり症防止につながると聞きました。

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子供の模範になる(他人からの批判をきちんと受けとめ、失敗してもくじけない)ことがあがり症防止につながると聞きました。詳しく教えて下さい。




「あがり症の人≒自己評価の低い人」と考えた場合、子供の模範になる(他人からの批判をきちんと受けとめ、失敗してもくじけない)ことが子供の自己評価をよりよくし、あがり症を防止する要因になるのは事実です。





 あがり症と自己評価は非常に密接な関係にあり、あがり症を改善していくうえで重要なポイントの一つとなるのが自己評価です。自己評価の低さは、あがり症をはじめとする社会不安と密接な関係にあることが研究によって証明されています。

 「あがり症の人≒自己評価の低い人」と考えた場合、子供の模範になる(他人からの批判をきちんと受けとめ、失敗してもくじけない)ことが子供の自己評価をよりよくし、あがり症を防止する要因になるのは事実です。

 以前、子があがり症になってしまうことにその親自身や教育方針、育て方などが大きく影響してくる、という話をしました。同様に、あがり症と密接な関係にある子供の“自己評価”も両親自身や教育方針、育て方などに大きく影響されます。

 下記の表(上から七段目)にもある通り、子供の模範になる(他人からの批判をきちんと受けとめ、失敗してもくじけない)ことは、子供の自己評価をよりよくするために非常に効果的です。あなたは、子供に何かはたらきかけをする前にあなた自身が

他人からの批判を真摯に受け止める

何かに挑戦して失敗してもくじけない

 そういった姿を子供に見せているでしょうか。子供の模範になっているでしょうか?(あるいはあなたが子供の立場の場合、あなたの両親はそういった働きかけをしてくれたでしょうか)

 一方で、その行為自体をおろそかにしてしまうことは子供のより良い自己評価を形成していくうえで、大きなマイナスとなります。

子供には言うくせに、自分は批判を受け止めない

子供には言うくせに、自分は失敗してくじけてしまう

言っていることと自分のしていることが違う

 こういう傾向にあれば、当然ですが子供の自己評価はより良いものになるはずがありません。


両親に対する助言

子供の自己評価をよりよくするためにしたほうがいいこと 子供の自己評価をよりよくするためにしてはいけないこと
子供と一対一で向き合う時間をつくる 一体一ではなく、いつも<うち>とか<パパやママ>という形で子供に接する
子供が自分のことについて話すのを普段からしっかり聞く 病気や何か問題があった時にしか、子供のことを心配しない
子供の活動や子供が関心を持っていることに興味を示す 子供の活動や子供が関心を持っていることにおざなりの興味しか示さない。「あら、模型を作っているの?じゃあ、いい子で遊んでらっしゃい」
子供と同じ活動をする 何をするにも子供ひとりでさせておく
自分はほかの誰でもない、自分という特別な人間なのだと子供に思わせる 兄弟、姉妹、いとこ、友達など、いつもほかの子供と比較する
子供の模範になる(他人からの批判をきちんと受けとめ、失敗してもくじけない) 子供に言っていることと自分のしていることがちがう
自分自身を笑うことを教える(ユーモアによって失敗や挫折を乗り越える方法を教える。これには模範を示すことが大切) ほかの人のいる前で子供をからかったり、笑ったりする

自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか(クリストフ・アンドレ、フランソワ・ルロール著、紀伊國屋書店)より