私は自分がつまらない人間のように思います。なぜ自分がつまらない人間のように思ってしまうのですか? |
自己評価を形成する三本柱の一つで、三本柱の中でも特に重要な“自分を愛すること”が十分ではないためかもしれません。
あがり症と自己評価は非常に密接な関係にあり、あがり症を改善していくうえで重要なポイントの一つとなるのが自己評価です。
自己評価を形成しているものは「自分を愛すること」、「自分を肯定的に見ること」、「自信を持つこと」の三本の柱(側面)ですが、この三本柱の中でも特に重要なのが“自分を愛すること”です。
「自分がつまらない人間のように思える」という状況に陥ってしまうのは、この“自分を愛すること”が十分でない結果だといえます。
以前、あがり症をはじめとする社会不安を感じるようになる要因は、大きく三つ「生物学的要因」、「心理学的要因」、「社会学的要因」がある、という話を紹介したことがありますが、
「自分を愛することができるかどうか」の場合、「生物学的要因(遺伝)」や「社会学的要因(時代、文化など)」はあまり大きなウエイトを占めません。
この場合、むしろ「心理学的要因(家庭環境や過去の経験)」が大きな要因になっているといいます。
人は誰しも生まれた時から自分を愛する能力を身につけているわけでは決してありません。「自分を愛すること」ができるかどうかは、それ以上に子供の頃に家族からどれほど愛情の糧を受けたかなど「心理学的要因(家庭環境や過去の経験)」によって決まる部分が大きいのです。
両親や兄弟、祖父母からどれだけ十分な愛情を受けていない。
これが「自分がつまらない人間のように思える」大きな理由の一つです。