自分を愛せるどうかはどういう要因で決まるのでしょうか?

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あがり症をはじめとする社会不安と自己評価は密接な関係にあり、なかでも「自分を愛する」ことが特に重要であることは理解しました。では、自分を愛することができるかどうかはどういう要因で決まるのでしょうか?





自分を愛することができるかどうかは、子供の頃に家族からどれほど愛情の糧を受けたかによって決まる部分が大きいと言われています。





自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか(クリストフ・アンドレ、フランソワ・ルロール著、紀伊國屋書店)P.16より


 人は生まれた時から<自分を愛する>能力を身につけているわけではない。(中略)<自分を愛する>ことができるかどうかは、子供の頃に家族からどれほど<愛情の糧>を受けたかによって決まる部分が大きいのだ。(中略)

 この反対に、家族から十分な愛情を受けなかったせいで<自己評価>が低くなっていると、それを埋めあわせるのは難しい。そのせいで、恋人との関係もうまくいかないことさえあるのだ。


 別のよくあるご質問のなかで、プロスポーツ選手は高いエフィカシー(自己評価)を維持することで緊張やあがりをコントロールしている、という話、そして、あがり症をはじめとする社会不安とエフィカシー(自己評価)は密接な相関関係にあることが研究によって証明されている、という話を紹介したことがあります。

 また、どんな自己評価を抱いているのかによって物事を積極的に行ったり、困難にも勇気を持って立ち向かうことができる、という話も紹介しました。

 これらのFAQをみてもわかるように、“あがり症を改善していくうえで重要なポイントの一つとなるのが自己評価”です。

 そして自己評価における三本柱のうち、特に重要なのが「自分を愛すること」です。

 では、この「自分を愛することができるかどうか?」は、いったいどんな要因で決まるのでしょうか。

 以前、あがり症をはじめとする社会不安になる要因の一つとして、幼い頃にどんな親からどんなふうに育てられたか。教育方針や愛情のもらい方、親の言動などといった家庭環境や個人の経験が本人が将来社会不安を感じるかに多いに関係してくる、という話を紹介しました。

 「自分を愛することができるかどうか」に関しては、これと同様の考え方ができます。

 本書によれば、「自分を愛することができるかどうか」は、子供の頃に家族からどれほど愛情の糧を受けたかによって決まる部分が大きいといいます。また、家族から十分な愛情を受けなかったせいで自己評価が低くなっていると、それを埋めあわせるのは難しく、そのせいで、恋人との関係もうまくいかないことさえあるのだといいます。